「源平モノ? マイナー過ぎだろ」とニヤついて読んでみた。その10分後!

 参りました。完全に平安末期の世界に叩きこまれました。まだ序盤しか読んでいないのに、この作品に賭ける作者の情念を感じて悶絶しています。
 とにかく文章が綺麗。遣う言葉の一つ一つが深い教養に裏打ちされ、時代小説を読む愉しみを堪能させてくれます。本来こんな序盤でレビューを書くことはしないのですが、衝撃のあまりキーボードを叩かずにはいられませんでした。
 物忌みの習慣や陰陽師の存在など、平安期は不可思議な魅力にあふれた時代です。平安末期はそこに武士という存在が加わって、おそらく日本史上もっともファンタジー要素の詰まった時代だと思っています。そんな時代を舞台に、どんなストーリーが繰り広げられるのか? このレビューをご覧の皆さんと一緒に、追いかけていきたいと思います。

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