概要
成長を知り、言祝(ことほ)ぐ正月
柳生宗矩(やぎゅうむねのり)は、幕府に逆らった禅僧・沢庵宗彭(たくあんそうほう)を許してもらうよう、徳川家光に歎願状(たんがんじょう)を出していた。
正月、いっこうに返事を寄越さない家光にしびれを切らした宗矩は、単独での謁見に望んだ。
家光は改めて歎願状を読むから、それまで待てと言い、宗矩は平伏して待った。
ところがその耳に、つま先立ちして歩く跫(あしおと)が聞こえ……。
正月、いっこうに返事を寄越さない家光にしびれを切らした宗矩は、単独での謁見に望んだ。
家光は改めて歎願状を読むから、それまで待てと言い、宗矩は平伏して待った。
ところがその耳に、つま先立ちして歩く跫(あしおと)が聞こえ……。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!「無限の引き出し」を持つ作者の歴史短編!
「お題で執筆!! 短編創作フェス」の3週目のお題は「つま先」。公式は何も考えていないか、ネタ出しに苦しむ作者たちを眺めて憫笑を浮かべるサド趣味の集団かのどちらかだと確信できるお題です。
一方、本作の作者である四谷氏は、このフェスでも1週目・2週目共に見事な短編を投下して読者を驚かせてくださいました。しかしそんな同氏でも、さすがに「つま先」は無理だろうなと考えておりました。
……甘かったです。この人、どれだけ歴史の知識の引き出しが広いの!?
今回の主人公は柳生宗矩。大河の主人公になったり一族が陰謀で千葉真一だったりとフィクションの題材には事欠かない将軍家剣法指南役ですが、この短編では史実…続きを読む