概要
暴言も傷跡も血も涙も、絆へと変えてゆけ
勇者アルフォンス率いる勇者一行は、先代勇者が討ち漏らした魔王の四天王を討伐するために旅をしていた。
主を失い自由になった四天王の所在もつかめないまま、一癖も二癖もある彼ら彼女らは、戦闘ではまるで役に立たない金庫番の青年を目の敵にしていた。
しかし金庫番の青年……ヴィクターは、吐かれた罵倒を何倍も濃縮して吐き返す気性と毒舌の持ち主だった。
「へぇ? 君の身体は僕なんかに見られたくらいで汚れるほどぼろっちいものなんですね」
「あっははは、由緒ある貴族の姫様が熟考の果てに絞り出した罵声がそれですか! さっすが、千年の歴史はちがいますねぇ」
「追放? 僕を? 僕、いつの間にか金庫番だけじゃなくて掃除洗濯酒保輜重宿の手配まで一手に任されてるんですけど、それぜーんぶ皆さんでやれると? ほんとーに? 物
主を失い自由になった四天王の所在もつかめないまま、一癖も二癖もある彼ら彼女らは、戦闘ではまるで役に立たない金庫番の青年を目の敵にしていた。
しかし金庫番の青年……ヴィクターは、吐かれた罵倒を何倍も濃縮して吐き返す気性と毒舌の持ち主だった。
「へぇ? 君の身体は僕なんかに見られたくらいで汚れるほどぼろっちいものなんですね」
「あっははは、由緒ある貴族の姫様が熟考の果てに絞り出した罵声がそれですか! さっすが、千年の歴史はちがいますねぇ」
「追放? 僕を? 僕、いつの間にか金庫番だけじゃなくて掃除洗濯酒保輜重宿の手配まで一手に任されてるんですけど、それぜーんぶ皆さんでやれると? ほんとーに? 物
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