おもしろ凸凹コンビの奮闘記!

ポスティング途中だった主婦(カナエさん)がひょんなことから殺人事件に巻き込まれていく本作。

毎回、調子のいい漫才のような掛け合いが展開されて、鋭いながらもちょっと天然入ってるような才くん(探偵役)の言動に対し、カナエさんの冷静なツッコミに毎度笑わせられます。

文調は軽妙だけど、事件と謎は至って真剣。
過去に、あるユーモラスな曲を発表したバンドのメンバーが次々に殺されていくという不穏な事件……。

読者として、誰が犯人か当てる気満々で読んでいましたが、うーん、当てられませんでした……!
特に最後まで分からなかったのは動機の部分。
動機を聞いて納得……!(ネタバレするためここで明かすのは控えますが)

この物語は10万文字で完結していますが、欲を言えば、もっともっと話を延ばして濃くしても読者は嬉しかったような気もしています。
それは、話を読みながら、登場人物(特に主役のカナエさん)に非常に愛着を持ったため、もっと過去や生活を掘り下げてほしいという願いがあったからだと思います。
カナエさんはどんな人生を歩んできたのだろう、カナエさんは普段どんな感じ? そういう様子を垣間見たかったのかもしれません(これはちょっと読者の勝手な戯言、希望かもしれません、スイマセン……

その他のおすすめレビュー

チューブラーベルズの庭さんの他のおすすめレビュー139