絶対泣かない生贄姫vs泣かせてみたい魔王様、胸キュン恋愛ファンタジー!

 魔王様に捧げる涙を流すため、生贄姫として魔族の国へ嫁いできたベアトリス姫。生贄といっても過酷なことはなく、初代魔王様の加護に守られながら、一定量の涙を流せば契約終了→離婚可能、というゆるゆるなものなのですが――

 実家の境遇が不遇で過酷だったベアトリスは、何があっても家に帰りたくない。それで、絶対に泣かない、と心に決め、それを魔王と魔族たちに宣言します。
 魔王様も生贄姫の涙を必要とする切実な理由があるために、魔族たちはあの手この手でベアトリスを泣かせようとします。それらに対する決め台詞が。

「可愛くてごめんあそばせ?」

 最初は、魔族たちの罵倒や嫌がらせに対する煽り返しに過ぎなかったこの台詞、物語が進んで魔王様との関係が変化してゆくにつれて、いろんな表情を見せるようになります。結構お似合いですよねおふたり!

 とはいえ魔族たちは、ベアトリスが魔王様に優遇されるのも面白くないので、嫌がらせも段々と陰湿みを増してゆき……ついには。
 破格の加護に守られ、最強の魔王様を味方につけても、防ぎきれないものだってあるのです。

 おふたりの関係がどうなっていくのか、魔族たちとの関係は改善されるのか。先が楽しみな恋愛ファンタジーです。ぜひ、ご一読ください。

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