アファンタジアとは?
これは学生時代に分かった/気づいた内臓逆位や無性愛とは異なり、最近になって自覚した症状? です。
某百科事典によるとアファンタジアとは「頭の中でイメージを視覚化することのできない状態」なのだそうです。私は視覚だけでなく、聴覚などの他の感覚も脳内でイメージすることはできないのですが。私の脳内には、ただ思念のみがあります。とはいえ、例えば父と同じくらいの年頃の男性の写真を何枚か並べられ、この中から父の写真を選べと言われたら、正解を選ぶことはできると思っております。
ちょっと前にネットの記事で見かけるまで、私はイメージを視覚化できないのは当たり前のことで、本によくある「~が目に浮かぶ」というのは表現技法の一つだと認識していました。そして自分でも、最上級の賛辞を表す定型句として「目に浮かぶよう」という言葉を使っていました。
イメージを視覚化できないので、私は何かを(踊りなど)を見て覚えることはできません。ただでさえ体力ゼロで、リズム感覚が壊滅している上にこれなので、体育の時間は苦痛でしかなかったですね! 音楽? 通知表で「1」とったことありますよ!!
とはいえ私はむしろ、アファンタジアで良かったと思っています。創作のために読んだ本によると、辛い体験をされた人は、音や臭いによってトラウマが刺激されてしまう場合があるそうですね。
私は母方の伯母に「奇形なの外見じゃなくて良かったね」と言われたり(※内臓逆位は奇形の一種です)、母に「普通の子が良かった」と言われたりして育ちました。伯母に関しては、普通の体に生まれられたのはてめえの手柄じゃなくてただの偶然だからなと言えれば良かったのですが、そんなことをするとお年玉を貰えなくなるかもしれないので黙りました。子供のころ私はお小遣いを貰っておらず、基本的にお年玉だけでやりくりしなければならなかったので、伯母からお年玉を貰えなくなると死活問題だったのです。母に関しては、普通の子が欲しかったらまず普通の体に産めやって感じですよね☆ あと、自分の子育ての失敗を他人に押し付けんなやボケがって話です。
まあこんな感じで他にも色々あったんですけれど、私はアファンタジアなので母の顔も伯母の顔も忘れたっていうか最初から視覚化できないし、声についても以下同じなのです。やったぜ! だから上記のエピソードだって、「勝手に記憶が蘇る」ということはありません。母も伯母も、縁が切れた今となってはマグロ漁船に乗せられていようが、石油王に見初められて悠々自適の生活を送っていようが、どうでもいいです。目の前にいなければ、の話ですが。
ただ、天国に行ってしまった初代猫の姿すら、どんなに願っても脳内でイメージできないのには一時期凹みました。その後、アファンタジアという症状を知って、安心しました。そして同時に、アファンタジアではない、大多数の人々が世界をどのように認識しているのか興味がでてきました。だからどうか皆さんコメント欄で、皆さんにとっての「普通」を教えてくださいね! あと、創作で内臓逆位か無性愛かアファンタジアの人物を出すときの参考にしてくださいね!
自分観察記録 田所米子 @kome_yoneko
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