その美しい瞳は何を見つめているのか

 フランスがミラノに侵攻し、男たちが戦火に身を投じているなか、幽閉された夫であるフランチェスコ2世に代わり領地であるマントヴァ全軍を掌握し、守り抜いた女性がいた。
 その名は「イザベラ・デステ」

 フランスの占領下となるイタリアで、彼女の政治手腕は大きな影響を与えたという。さらに、芸術や自然を愛し、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」のモデルではないかと言われている彼女は、その瞳にいったい何を見つめていたのだろう。

 これは、魅力ある女性であるイザベラ・デステの美しくも儚い時のなかで、強い希望の光を描いた半生の物語である。

その他のおすすめレビュー

水野 文さんの他のおすすめレビュー158