番外編、その後の話

 寒い日のカフェ「みなと」、今日も子供たちが集まっている。


「コウが来ないの、ウズエのせいだよ」


 非難するようにカゴメに言われ、ウズエが言い返す。


「あたしのせいじゃないもん!」

「じゃあ、コウにあやまったの?」


 ウズエは黙ってしまう。けれども、端にいたヒカルが静かに否定した。


「ちがうよ」


 カゴメとウズエが見る。ヒカルは一瞬、うろたえながらも説明しはじめた。


「コウはコウのだいじなものがあるから、遠くに行くんだって」

「ふーん。そうなんだ」

「……そう、いってた」

「ヒカル、さびしいんじゃないの?」


 からかうように聞かれてヒカルはぎゅっと「まがまに」の絵本をつかんだ。


「さびしくない」

「ほんとに?」

「オレもだいじなもの見つけるから、さびしくない」

「そっか」


 カゴメが満足そうに笑った。


「ヒカル、なんかゲームしよっか」

「……いいよ。なにするの?」

「トランプとか? ウズエもこっちきなよ」 

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死の守り神は影に添う 星見守灯也 @hoshimi_motoya

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