番外編、その後の話
寒い日のカフェ「みなと」、今日も子供たちが集まっている。
「コウが来ないの、ウズエのせいだよ」
非難するようにカゴメに言われ、ウズエが言い返す。
「あたしのせいじゃないもん!」
「じゃあ、コウにあやまったの?」
ウズエは黙ってしまう。けれども、端にいたヒカルが静かに否定した。
「ちがうよ」
カゴメとウズエが見る。ヒカルは一瞬、うろたえながらも説明しはじめた。
「コウはコウのだいじなものがあるから、遠くに行くんだって」
「ふーん。そうなんだ」
「……そう、いってた」
「ヒカル、さびしいんじゃないの?」
からかうように聞かれてヒカルはぎゅっと「まがまに」の絵本をつかんだ。
「さびしくない」
「ほんとに?」
「オレもだいじなもの見つけるから、さびしくない」
「そっか」
カゴメが満足そうに笑った。
「ヒカル、なんかゲームしよっか」
「……いいよ。なにするの?」
「トランプとか? ウズエもこっちきなよ」
死の守り神は影に添う 星見守灯也 @hoshimi_motoya
ギフトを贈って最初のサポーターになりませんか?
ギフトを贈ると限定コンテンツを閲覧できます。作家の創作活動を支援しましょう。
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます