たとえ美しくても。過ちは心に影を落とします。
- ★★★ Excellent!!!
淡々と、それでいてしっとりとした文章がとても読みやすくて主人公「藍子」の心の機微まで伝わるようでした。
留学生の青年「マーク」との出会い、会話、食事、そして過ち。ふたりがとても純粋で、まっすぐな心のうちを語っているからでしょうか……不倫を扱った作品だというのに、とても清々しいものが漂っている風に感じました。
物語が進むにつれて、藍子の置かれている環境や心の内が明らかになっていきます。私は藍子の考え方や行いは、決して「悪い」とは言い切れないのではと思いました。
もちろん正しい事ではありません。藍子も自分のしてしまった過ちを、とても後悔しています。
それでも彼女にとってその過ちは必要な事で、マークという心通わせる事ができる相手がいたからこそ……自分のために人生を生きる一歩を、踏み出せたのではないかと感じました✨
男性は共感しにくいかもしれません。でも、男性にも読んで頂いて、何かに気づいて欲しいですね(笑)
素敵な作品を読ませて頂き、ありがとうございました😊