ジュヴナイルクトゥルフ佐藤大地アドベンチャー

現実的でどこか冷めてる梅原隼人、頭はいいけど遠慮がちな石岡博、ともかく体力バカで元気な佐藤大地は友達だった。
小学生最後の夏休み、彼らは子どもたちだけの旅行を計画し、”ノーコンテンツヴィレッジ”な玖津ヶ村までやってきた。
佐藤大地の遠い親戚が営んでいる旅館に泊まるため。
しかし、彼らが訪れた玖津ヶ村には大きな秘密があったのだ。
知らずに巻き込まれた彼らは、やがて世界の平和を脅かすような大事件に立ち向かっていくことになるのだった。

はい、佐藤大地君です。
兎にも角にも佐藤大地君です。
三人の少年+主要登場人物のそれぞれがキャラが立ち、役回りも明確ですが、佐藤大地君なくしてこの物語は成立しえないのです。
それはなぜか?
読めば分かります。
いや、隼人君も博君もいないと成立しないんですけどね。ちょっと大げさに言ってみただけです。
とりあえず、飲み物を飲みながら佐藤大地君を読んではいけないことだけは明白です。
ともかく性格の違う三人組が、あの頃の男の子特有の甘酸っぱい経験をしたり、時には大喧嘩などもして、なんだかんだ協力し合って脅威に立ち向かい、そして最後の事実に驚愕を禁じえない、質の良い少年冒険譚でありました。
あの夏の日の冒険に浸りたい皆様にお奨めです。

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