あっという間に読み終わる175,000文字の世界

Liberator. The Nobody’s.の第3部に当たる本作。
第1話「隠者」の不穏な空気から一転、第2話「若気の至り」からは地球最後の楽園イルミナス・ラストベガスのアリーナコロシアムで華々しく活躍する雫を中心に物語は進行する。
しかし、ただ活躍し続けるだけでは物語にはならない。
雫をコロシアムの内外を問わず狙うパトリシア・ハンバートの手勢、新たなる闘技者、忍び寄る教団の影……
重厚かつ臨場感溢れる戦闘シーン、カジノでの大勝負、幕間に挿入されたコミカルな一コマ。
すべてが高い熱量のまま、怒涛の勢いで流れていき、約175000文字という長さにも関わらず、この世界に埋もれていたい、早く続きを、と思わせてくれる作品でした。

そして第3部のタイトルでありテーマでもあろうDon't want reunion.
読み終えた後にその意味を噛みしめたい。

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