因習村の悪習に斬り込め! 硬派な文体で語られるホラーサスペンスの極致!

“憑坐さま”(よりましさま)が神様を崇め、怒りに触れると生贄を差し出す。
隔絶した櫛湊村で起こる奇祭、因習というだけで、ゾクゾクします。

主人公は、凛汰くんという高校生。
彼の父親は、この村に住まう画家ですが、凛汰くんは東京に住んでおり、彼もまた画家を目指しています。

しかし、凛汰くんは、画家として父を認めているものの、別居中。
東京からはるばるやって来て、よその土地から福をもたらす『まれびと』として歓迎されるも、村人は老若男女、どこかクセのある変わり者ばかり。。。

それは村に逗留して、美月という少女に出会い、姫依祭という奇祭が近づくにつれ、怪しさは強まっていきます。

そして、ついに姫依祭が催されるが……!!!

この作品は、何と言っても醸し出す雰囲気が秀逸です。
硬派な文体と敢えて多用した漢字と読みがなが、それを引き立たせています。

“憑坐さま”のためなら、他人の命など平気で差し出そうする陰惨な同調圧力があったり……。
怪しさ満点で味方か敵か分からないオカルト記者が出てきたり……。
凛汰のお父さんの奇妙な絵が飾られていたり……。

そんなおどろおどろしい村で、主人公の凛汰くんは事件の真相に迫り、また少女を護るべく、悪習に斬り込むため果敢に村人たちに抗います。

さて、この事件の結末はどこに向かうのか、目が離せません!

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