煌びやかで妖しい世界観に、いつの間にか魅了されてしまうお話です!

皇雅国で祖母と過ごしてきた主人公の沙夜は、ある日あやかしによって村を襲われ、一人きりになってしまう。
皇都に行けという祖母の遺言に従い、番犬の玖狼と共に皇都に辿り着いた彼女は、愚闇という忍びの手助けや祖母の託した紹介状により、後宮に入る事になります。
そこで、沙夜は皇子たちの争いやあやかしとの戦いに巻き込まれていくのです。


平安風異世界や後宮と聞くと難しそうな世界観なのかな、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらは難しい用語もあまりなく、歴史に詳しくなくても楽しめます。
平安時代の雰囲気とファンタジーを上手く組み合わせて書かれていて、とっても面白いです。
重厚で格好良い雰囲気のお話ですが、コミカルな所やほっこりする所もあり、その緩急がまたとてもいいアクセントになっています。
登場人物さん達もとても個性豊かで魅力的で、主人公の沙夜ちゃんは弱さを内包しながらも頑張り屋で直向きな子で好感が持てますし、彼女の番犬である玖狼はとっても可愛らしい。
後宮に暮らす人々も、煌びやかで雅な雰囲気の中に妖しさも持っていて、彼らの様子を知っていく内に、その世界観にどっぷり浸かれていつの間にか魅了されてしまいます。
是非一度読んでみて欲しいとっても素敵なお話です!

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