綴られし新たな世界神話

　中高一貫校であり、中高生が合同で行う行事が他校と比べて比較的に多いという珍しい学校に通う主人公の零無。彼は三歳の頃に実の両親を事故で失い、感情がほぼ喪失しながらも親族の一つである佐藤家の養子として育ってきた。最初の頃は難儀をしていたが、それでも最近ではようやく家族や友人だけなら感情を出せるように。そんな事情もある零無が、中高生の合同行事を行うために互いに１年違いの姉妹とともにバスで会場へ向かっていた。しかし、突如天候が急変して吹雪となり、運悪く通っていた近くにあった山に積もった雪が雪崩を起こしてバスを埋めた。
その後目覚めた場所は真っ白な空間。そして床も壁も天井も何もかもが曖昧でないようなその空間に座っている美しい女性。零無は彼女の存在にどこか引っかかりを覚えるものの、彼女の話を聞くと何と…続きを読む