一章5話 竜と覇王

まさか、ここはAWOの未来の世界ってことなのか?

「それじゃ君は彼女の子孫と言うわけか?」

すると金髪で豪華なドレスを纏った少女は

「申し遅れました、わたくしレディアン公爵家が三女カティナ•フォン•レディアンと申します。

以降、お見知りおきを。」

スカートの両裾を摘み上げ綺麗な所作で挨拶をする。

「それで、ご先祖さまとパーティーメンバーだったとはいったい…」

すると、いきなり盗賊の残党がグレディアに後ろから斬りかかる。

「クソ野郎が!死ねや!」

「危ない!!!」

1番、早く気づいたカティナが大声を上げる。

だがそれよりも早く盗賊が立ち上がった時からグレディアもとっくに気づいていた。

そのまま逃げるなら放って置こうと思ったが斬り掛かってくるならしょうがない。

そう思いながら背を向けたまま剣を片手白羽どりの要領で掴む。

「まさか、後ろ向きの相手に剣で斬りかかるとはな。

さすがは盗賊と言ったところか、そのまま吹っ飛んで反省していろ!!」

そのまま後ろに振り返り殴り飛ばす。

頬を殴られトリプルスピンどころではない回転を決めながら地面に落ちる。

殴られた頬は陥没している。

すると、今度は森の奥の方から新たな盗賊が姿を現す。

そして、真ん中に立ちウルフを両端に連れた体格の良い男が

「テメェ、うちの者たちにずいぶんなことしてくれるじゃねぇか!」

「カ、カシラァ!」

どうやら今度は盗賊のカシラが出てきたらしい。

さっき蹴り飛ばした奴じゃ無かったのか。

「うじゃうじゃと、お前らはまるでGだな。」

なるほど1人みたら100人いると思え、かなり的を獲た表現だこと。

「へっ、お前がどんなに強かろうがこの人数には勝てないだろ!ガッハッハッ」

「そう吠えるな、弱い犬ほどよく吠えると言うぞ?」

すると盗賊のカシラは、激昂した表情を浮かべ

「テメェらやっちまえ!!」

その言葉にグレディアはため息を吐きながら

「はぁ、まさかあれだけ吠えて自分で来ないとはな」

その言葉を最後に手を前に突き出し。

スキルのトリガーを引く。

「覇王の威圧はおうのプレッシャー

すると盗賊は、足を止め、いや止めさせられ

重圧がのしかかったように跪き体が震えている。

「まさか全員、動けなくなるとはな。」

「さて、これでゆっくり話ができるな。」


な、なんだこいつはなんて凄まじい威圧感

俺はなんて奴に手を出してしまったんだ!?

その力を受けた盗賊はみな同じ事を思った。

すると、突如遠くの方で咆哮が鳴り響く。


グラアァァァァァァア

話をしようと後ろを振り返ったその時!

突如として鳴り響く轟音

翼をはためかせる音

それらが聞こえてきた瞬間に直前に迫る熱

グレディアに到達した瞬間に爆発し辺りに爆炎を広げる。

熱線の主が動けない盗賊の場所目掛けて降りてくる。

その巨大に踏み潰され降りてきた衝撃波で辺り一面に蹴散らされる盗賊。

その正体は竜だ先程のワイバーン等とは比べるべくもない威圧感、存在感。

黒い鱗に肩に生えるツナのような棘

胸の部分に宝玉が埋め込まれ、頭には三本の角。

その竜のブレスがグレディアを直撃、翼の風圧で盗賊を蹴散らし、足で踏み潰される。

まさに理不尽の権化。

盗賊たちはもう助からないだろう。

そして、熱線を受けた存在はというと。

「何かと思えばドラゴンか、さっきのワイバーンの仇か?」

手を前に突き出し不敵な笑みを浮かべその存在を見上げていた。

当の本人はというと、、

まさか、突然ブレスを吐いてくるとはな。

だが何故だ?

初めて魔法を使ったはずなのに、使い方がわかる。

それにあまり気にして無かったが俺じゃ無いような言動。

もしかして、精神が体に引っ張られてるのか?

そうじゃないと有り得ない場面が多すぎる。

だが、今はこいつだ。

考えている場合じゃないとりあえずこいつを倒さないと。

なんと、あのブレスを魔法で防いでいたのだ。

グレディアが使った魔法は極炎魔法の1つ

〝ブレイジンググランド〟

大量の炎が大地から噴き上げそのまま敵に津波のように向かっていく魔法である。

だが、出力を抑え壁のようにして使えば防御としても使える。

「な、なんというドラゴンなんだ!あの巨体黒い肌、噂に聞くブラックカイザードラゴンなのか!?」

「ここで…終わりなのでしょうか……?」

初めて見るドラゴンに狼狽え、この世の絶望を感じる、騎士と令嬢。

確かに普通の人間であるなら勝てないと思うだろう。

だが、普通じゃない奴が1人いる。

「そう狼狽えるな、それにあれはカイザーじゃなくてエンペラー級だな胸に宝玉があるし、角が3本ある。」

「エ、エンペラー!?御伽話では無いのですか!?」

「神よどうかご慈悲を…」

護衛は更に狼狽え、令嬢は神に祈る始末。

「フッ…神か…神に祈っても何もしてくれないぞ、それに運がよかったな神は居なくとも俺がいる。」

ドラゴンから目を離さず、そんな事を言うグレディア。

「覇王と呼ばれし俺の力、とくと見よ!」

そして、手を前に突き出し人差し指と中指を立て挑発のポーズをするグレディア。

「覚悟しろよトカゲ、覇王様のお通りだ。」

今ここに最強対最強のタイマンが始まった。

勝利はどちらに上がるのか次回に乞うご期待。


To be continued……


第5話

見てくださりありがとうございます。

はてさてさーて、序盤からいきなり最強が出てきましたねw

覇王も負けておりません!多分、きっと、ネイビー

次回は、初の戦闘です!(今まではただの蹂躙でしたので💦)

戦闘描写、初めて書きますので見苦しかったらごめんなさいww

では、ご指摘ご感想ありましたらお気軽にコメントください!

自分的には短いと思うのですが、どうなんでしょうか?

でも、色々詰め込んだらこんな感じになっちゃいました。(言い訳)

TwitterのDMでも良いですww

フォロー、良いねも忘れずに!

では、また次回!

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