一章7話 この世界の事と召喚獣


「すいません調子乗りました!許してくださーい!?!?!?」

なんか、ドラゴンが喋ったんだが?

しかも、スライディング土下座てあんた、日本人でもしないよ?

漫画の世界だけだよ??

今時、漫画でも見ないのではなかろうか??


ドラゴンの発した言動と行動にいっきに気が抜け、魔力を霧散させる。

まさに唖然、この一言に尽きる。

「色々とツッコミ所は多いいが一つ聞いてもいいか?」

「はい!なんでもお聞きください!!」

土下座の姿勢で頭を地に擦り付け、一切上げない状態で応えるドラゴン。

「まぁ上位のドラゴンは喋れるとは聞いた事があるからそれはいいとして、恥ずかしく無いのか?」

その質問に対して、一切姿勢を変えずに。

「命が大事であります!!!

命があればなんでもできます!!

誇りなんてクソくらえであります!!

そこら辺のドブに捨ててきたであります!!!!」

あまりの発言に何とも言えない表情のグレディア。

何故か知らないが、軍人口調にアントニオさんの亜種の様な言動。

さすがのグレディアも開いた口が塞がらないというものだ。

これにはカティナ達もびっくりだ。

猛獣が入っていると言われた箱の中に頭を擦り付けているドラゴンがいるのだから。

「なんか、オモッテタントチャウ」


エセ関西弁、炸裂


更に、口調も覇王の状態からだいぶ離れてしまった。

「まぁ、なんだ面白い奴だな」

苦笑しながら言うが、それ以外に言葉が出ない。


「ありがとうございますであります!!

自分、竜王種であるガルドロス様の直近の部下でデリオースと申します!!」


部下ではなくバカの間違いではなかろうか?


そう思いながらも。

その言葉にグレディアは驚き。

「ガルドロスの部下!?」

すると突然、デリオースはものすごい勢いで顔を上げ。

「やはり!!ガルドロス様とお知り合いでございましたか!!ガルドロス様から聞いていた人物とそっくりでしたもので!」


ガルドロスの部下ってどう言う事だ?

あれってゲームの中の話じゃ無いのか?


「あの、申し訳ございません。

ちょっと、話についていけないのですがガルドロスって御伽話じゃ無いのですか?」


カティナが申し訳なさそうに口をはさみそんな事を言う。


「やはり!!

今の人間はそういった認識でしかないようだな!」


突然、口調が変わりそんな事を言う。

自分より弱いと思った瞬間に口調が強くなる。

中々の小物臭がする。


そして、グレディアはずっと考えていた事を口に出す。

「さっきから、ちょくちょく思ってたんだがその御伽噺とはなんだ?」

すると、カティナが片手を挙げ。

「はい、御伽噺というのは私が小さい頃に読み聞かせられていた、勇者と6人の王といって今から千年前の出来事という物語です。

ご先祖様も登場するのですが、その…あまりのあり得なさにまさに作られた話と言われている物語です。」


ん?と首を傾げるグレディア。 


そして、ですがと続けるカティナ。

「わたしは、本当の事だと思います!


天空都市の王であり、金色に煌めく炎を自由自在に操る最強といわれる、覇王様


ありとあらゆる魔法を極めた、殲滅王様


剣の理を知り、山をも両断する、斬撃王様


己の拳を武器と可し、竜をも砕く、粉砕王様


作れぬものは無いと神剣をも作る、創造王様


そして、私のご先祖様であり死者の蘇生を可能とし万の民を救った、救世王様


私は本当にあった事だと思います!!」

かなり熱が入っているカティナ


やっぱり…なんか聞いた事あるような。

遠い目をしながら、そんな事を思う。


うん、現実逃避はやめよう俺らの事だな。


ジョブそのまんまの名前で二つ名になってる。

てか、天空都市あるんだ…ってことはあいつら元気してるかな?歳はとらないだろう、そういう仕様だからな。

イリーナの子孫ってことである程度予想はしていたけどここって…やっぱりAWOの未来の世界ってことか。

しかし千年か、随分と未来なんだな。


「あの?」


そして、カティナは心配そうにしながら覗き込んでくる。


「あぁ、すまん考え事をしていた。」

そして、ふと思い出し。


「そういえば、自己紹介がまだだったな俺はグレディアというものだよろしく頼む。」

そして突然、とんでも無い事を言い出す。


「そうだ、このデリオースってドラゴンを召喚獣にしてみないか?」

そして、カティナ、護衛騎士、デリオース3人揃って目が点となり。


「「え、えぇぇぇぇ!?」」


本日もお読みいただき、誠にありがとうございます。

中々に小物臭の漂うドラゴンですねww

この世界の事がついに判明!

皆さん分かっていたとは思いますがw

さて、次回はついに護衛騎士の名前が判明!w

そして、ガルドロスとはどんなドラゴンなのか!

やっと、街に到着!!長かったww

乞うご期待!


To be continued…






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