彼女は歌う。彼はその姿に向日葵を見る

凍てつく大地の支配する北大陸の汪夏帝国にやって来た少女リーザ。
彼女には「夏を呼ぶ」という特異な体質があり、歌うことで夏を届けることが出来るのですが、異邦人の彼女は汪夏帝国兵に妖術使いと怪しまれてしまいます。


そんなリーザの危機を救ったのが、北方を支配するスメイア王。
命の恩人に恩返しを……と訴えるリーザに対して、王が提案したのは第一王子との結婚!


……と、ここからがわくわくとキュン!の連続です!


リーザの夫となるのは冬蛇の王シムルグ。彼は異形の姿を持ち三百年という時を生き続けている蛇人の王子だったのです。
霜蟲に取り憑かれてしまうシムルグは夏にしか目覚められない体質なのですが、ここでリーザの力が発揮されます。


その歌は幻想的であり美しくもあり、あたたかくもあり、とてもやさしい。
夏の歌姫によって、頑なであったシムルグの心がすこしずつ動いていきます。一方のリーザも、無愛想ながらも言動にはそのやさしさが見え隠れするシムルグに惹かれていく……、夫婦でありながらも純真な恋愛に思わずキュン!です。


あったかくてやさしいふたりの恋愛、それから夏を呼ぶリーザの歌をぜひご一読くださいませ。

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