小学五年生の主人公は、頭が悪いわけではないのに、漢字を「書く」「覚える」ことが、異様に苦手。
そんな主人公が、不思議な筆を拾い、かわいい、ちっちゃなおじいちゃん、橘大夫と、ワクワクの漢字勉強を繰り広げる!
さらりと読める、わかりやすい文章のなかに、漢字の語呂合わせが、た〜くさん!
実際に、漢字を覚えるのに、使える内容です。
ただ小説として読者に読んでほしい、それ以上の熱量を、感じます。
それもそのはず、あとがきに記載があるのですが、作者さま自身が工夫して、お子様に教えてきた、血の通った知識だからです。
そして、深い願いがあります。
漢字を覚えられない子も、楽しく、ダジャレで覚えられるような仕組みがあれば良いのに……。と。
まるっと書籍化して、本屋に並んだら良いのになあ。
小学生に読ませてあげたい……。
僕は漢字が苦手だ。だからタイトルを見た瞬間「はうっ!」とビビった。
子供頃、地獄の様な漢字の書き取りという宿題がトラウマとなり、漢字を覚えると言う事を一切しなかった。意味もなく幾度も幾度も同じ文字を書かされる、画数の多い字を見るだけで嫌になる、埋まってないマス目を見て、早く遊びたくてしょうがなかった。
漢字って嫌なものだ。
僕はそう思っていた。
でも、僕は子供の頃から本が好きだった。漠然とした一つの漢字より、物語の中で用いられるその表現の意味を知りたくて漢字を覚えた。そして漢字とは複数の意味が重なり合って構成されている。それを覚えやすく分解する事、そういう「小さな物語」を感じる事で僕は興味を持てた。
ここに書かれている内容は読んでのお楽しみ、でもこの物語は素晴らしいです。
お子様がいらっしゃる方には特にお勧めです。
全国にこの物語が広がって、漢字へトラウマを持つ小さな心を優しく包んでやって欲しい、そう切に願います。
そして漢字以外の部分にも描かれている子供達への深い愛情がこもった素敵なエピソード、何度も、何度も、言います。
この物語は素晴らしいです。
宜しくお願い致します( ;∀;)
皆さん、漢字は得意ですか?
似ている漢字、バランスが難しくて上手く書けない漢字、色々あって大変なのに、覚える漢字は増えてく増えてく……。
漢字をとにかく書きまくる宿題(しかも止め、跳ねをしっかりしないと再提出)、100点を取るまで終わらない再テスト……。
秋野、昔から読書が大好きだったのですが、漢字は大の苦手。読めるけど、書けない。漢字のテストはいつも0点。そんな子供でした。
私と同じようにそんなお子さんが、多いのではないでしょうか? むしろ大人の皆さんも、漢字に苦手意識があって、それを引きずっている人も多いのでは……?(私である)
しかし大丈夫。この作品を読めば、きっと漢字が好きになります!!
主人公も、漢字が大の苦手。すぐに嫌になって、えいやと放り投げてしまいます。でも内心ではどうにかしたい……。
そんな時現れた喋る筆(!?)、橘大夫。彼(?)との出会いにより、主人公は漢字の面白さに気づいていきます。
この漢字の覚え方が、とても画期的。目次を見れば分かる通り、様々な方面から漢字に向き合い、するすると漢字を飲み込ませてくれます。
覚えられたら、大夫が光る!! ぴかーん!!
実際に彼らがどのように漢字を覚えるのか、それは本編を読んでほしいです。
そして漢字だけじゃなく、皆が苦手になりがちな水泳、体育祭(運動)も……クラスメートも交えながら乗り越えていきます。
苦手なことが出来ると、世界は大きく広がりますね。
私が小学生の時に出会いたかった作品です。同じように思っている人は、きっと多いはず。
今漢字を覚えることに苦労している子供たち、そして漢字を覚える大人たちに、よく読んでほしいです。ただ書きまくって体に沁み込ませるんじゃない。漢字はこんなに面白いんだよ!! と世界を広げさせてくれます。
もちろん、その人にあった勉強法が一番ですが、そのヒントにもきっとなることでしょう。
ぜひ読んでみてほしい、オススメの作品です!!
小学5年生の和樹は、漢字が苦手な男の子。
段々と習う漢字も難しくなり、一文字を書くだけでも時間がかかってしまいます。
そんな和樹はある日、立派な筆を拾います。それは、普通の筆ではなくて——。
学生の間は文字を書きますが、大人になってからはスマホやタブレットを使うので、自分で文字を書くことは少なくなってしまいます。
漢字を読めるけど、書けない。という人も多いのではないでしょうか。僕も怪しい部分はぐちゃぐちゃっと書いて誤魔化して……。
そんな人にはこの作品をぜひ読んで欲しいです。ことば遊びのようになっているので、楽しく漢字を覚えることができます。
今から漢字を覚える子供だけでなく、大人にもオススメです。
習ったはずなのに書けない漢字、ありますよね……?
漢字を今まで思っていなかった角度から見ることができました。
ダジャレ、呪文……
漢字に関心を持って「学ぶこと」を楽しむという視点がいいです。
たぶん子供も大人も本当は「勉強すること」「知識が増えること」「新しいことを知ること」……好きなんです。楽しいんです。
だから大人になっても学びなおしたいと思う人がいる。
勉強が嫌いだったんじゃない、人と比べられて競争させられることが嫌だったのかも……
「他人」対「自分」の勉強ではなく……
「自分」と「漢字」
もう一度、本当の「勉強」をしたくなりました。
おもしろいです! 漢字を通して「勉強するということ」に新しい角度から光をあてた感じ!