〝できる!〟で広がる世界

 皆さん、漢字は得意ですか?
 似ている漢字、バランスが難しくて上手く書けない漢字、色々あって大変なのに、覚える漢字は増えてく増えてく……。
 漢字をとにかく書きまくる宿題(しかも止め、跳ねをしっかりしないと再提出)、100点を取るまで終わらない再テスト……。

 秋野、昔から読書が大好きだったのですが、漢字は大の苦手。読めるけど、書けない。漢字のテストはいつも0点。そんな子供でした。

 私と同じようにそんなお子さんが、多いのではないでしょうか? むしろ大人の皆さんも、漢字に苦手意識があって、それを引きずっている人も多いのでは……?(私である)


 しかし大丈夫。この作品を読めば、きっと漢字が好きになります!!

 主人公も、漢字が大の苦手。すぐに嫌になって、えいやと放り投げてしまいます。でも内心ではどうにかしたい……。
 そんな時現れた喋る筆(!?)、橘大夫。彼(?)との出会いにより、主人公は漢字の面白さに気づいていきます。


 この漢字の覚え方が、とても画期的。目次を見れば分かる通り、様々な方面から漢字に向き合い、するすると漢字を飲み込ませてくれます。
 覚えられたら、大夫が光る!! ぴかーん!!

 実際に彼らがどのように漢字を覚えるのか、それは本編を読んでほしいです。


 そして漢字だけじゃなく、皆が苦手になりがちな水泳、体育祭(運動)も……クラスメートも交えながら乗り越えていきます。
 苦手なことが出来ると、世界は大きく広がりますね。



 私が小学生の時に出会いたかった作品です。同じように思っている人は、きっと多いはず。
 今漢字を覚えることに苦労している子供たち、そして漢字を覚える大人たちに、よく読んでほしいです。ただ書きまくって体に沁み込ませるんじゃない。漢字はこんなに面白いんだよ!! と世界を広げさせてくれます。
 もちろん、その人にあった勉強法が一番ですが、そのヒントにもきっとなることでしょう。



 ぜひ読んでみてほしい、オススメの作品です!!

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