いろんな人にお勧めしたい一作です。

九州出身の古賀華乃さんが高校卒業後に大阪にある二年制の音楽専門学校に進学し、元プロ尾音楽家/現音楽理論講師の芝井戸先生に師事しながら、学校で出会った仲間たちとバンドを組み、プロへと向かって力強く歩んでいく話です。

まだ現時点では、音楽学校一年目に在学中で、芝井戸先生から、この二年間を計画的に活用する大切さを念押しされているところで、この先どう展開するのか読めない段階なのですが、それでも思わずレビューを書いてしまいました。

芝井戸先生の言葉がリアルなのです。

学校で専門的に音楽を学んだことはありませんが、芝井戸先生の言葉は音楽に限らず、人生をどう生きるかにつながる深みがあります。とても丁寧で、かたい雰囲気の先生なのですが、その言葉は経験および理論に裏打ちされており、すうっと心に浸透する真摯さがあります。

真面目で笑いの要素ゼロの芝井戸先生のかたさをカバーするのが、華ちゃんを始めとする学生さんたちの生き生きとした日常です。個人的には華ちゃんの子供っぽい無鉄砲さ、素直さ、それに方言が気に入っています。

もっともっと読まれてほしい一作です。