離婚の危機から一転。甘い恋が……始まらねーっ!

公爵夫人のキャロルは、もう結婚七年目。しかしそんな彼女には、夫婦間の悩みがひとつ。
夫の浮気? それとも倦怠期? いえいえ、そんなものではありません。なんと彼女、夫ロジャーとは、夫婦であるというのに顔を合わせたのは数回。会話もほとんどなく、手紙を出しても返事はなし。そもそもロジャー、キャロルの顔と名前を覚えていません。

こんな結婚生活嫌だ。そもそもこれって結婚生活と言えるのか?
そんな中、ふとしたことからロジャーと離婚できるチャンスが舞い込んでくるのですが、もちろんこれを逃す手はありません。早速離婚届にサインしてもらって、とっとと別れましょう。
となったら良かったのですが、形だけの夫ロジャーが、なぜか離婚だけはしようとしません。
ようやく夫婦が初めてまともに顔を合わせたと思ったら、話す内容は、離婚してと、それは嫌だ。

ははーん。これは、ふとしたことからキャロルはロジャーの良いところを知り、ときめいちゃうんだな。
そんな風に思っていたのですが、あれれおかしいぞ。なかなかときめかないどころか、ロジャーのとんでも行動と笑いがどんどん積み重なっていく。

そして本作の登場人物は、キャロルとロジャー以外の面々も、一癖も二癖もあるのばかり。
多くの人たちの思いが交錯する中、この夫婦は離婚するのか、それとも、もっとちゃんとした夫婦になれるのでしょうか。

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