少年少女たちが十年前に学校で起こった少女の死の謎を解き明かす

主人公の少女、白崎榛菜が通う中学校にはある怪談が伝わっている。
それは放課後に学校をさまよっている少女が隣に現れて声を囁くというものだった。
靴ひもがほどけている、誰もいないはずなのに物音がするというような不審な出来事はその少女が引き起こしているのだとされている。
榛菜の身にもあるとき、自分の上靴が無くなっているという事件が起きてしまう。
たまたまそのことを耳にした同じ塾に通っている別の中学の男の子、黒川凛太郎と灰野晶は興味を覚えて、事件の解決に乗り出すのだが……。

中学生の少年少女たちが、学校で起こった事件を解決する青春ミステリです。
読みやすく、抒情的に展開が描写されているので、スムーズに読み進めることができました。

最初は主人公の身の回りで起こった些細な事件を解決することになるのですが、それらが実は十年前のある少女が亡くなった事件に絡んでおり、終盤で伏線が綺麗にまとまっていきます。

切なくもどこか前向きな読後感を味わうことができました。
青春ミステリが好きな方にお薦めです。

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