アンダーハンドパス

まず、描写が丁寧なので映像として浮かびやすい！
陸上の経験はありませんが、パスの仕方がどう違うのかもすごくわかりやすかったですし、すごく臨場感があります。

ただ、それよりも思わず表情がほころんでしまう甘さ。

会話の内容としては、よい意味で普通でとてもリアル。だけれども、どこかそれを想像してみるとお互いの好意が透けて見えるというか、友情としてもはたまた愛情としても、もどかしい恋の気持ちを味わうことができます。

百合大好き人間にも、そうでない人にも垂涎の一作。

ですが、ニヤニヤしてしまうので公共の場で読むことはお勧めしません(笑)

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（134文字）

解像度がものすごく高く、1話から惹き込まれました。
1話中盤にあるフレーズが、トリガーとなって全て持ってかれ、これは凄い……と感嘆しました。
描書がとても純度が高く、その場にいるような感覚で、かつ楽しい。
凄く推敲された文章だと感じます。

普段、百合を読まない（興味がない）人にもオススメできる作品。
青春・スポーツがテーマとしてあるので、爽やかさと甘酸っぱさが心地よいです。個人的にはぬるぐちょの百合より、憧れや信頼感から成り立つほのかな百合が好みなので、この作品はかなり刺さりました。

文章も空気感や疾走感が素晴らしく、やむなし1話で読書を中断して応援コメントを書いてしまいましたが、読み進めるのがとても楽しかったです。
応援コメントで一時読書を中断してしまった理由ですが、作者が陸上経験者らしく、その知識がクドくならずに作品に織り交ぜていたことによって『幼い頃に小説で未知の知識を得た経験』が大人になった今、再び体験できた喜びによ…続きを読む