概要
金も銀も、螺鈿も釉薬もいらん。あたしの魂は、素焼きの壷だ。
十三代目・水葱 門奴ノ介は、水葱歴代随一の陶工として名を知らしめた。四十九という若さで彼女が海難事故死した後、襲名直後の十四代目によって発見された二匹鯉のセッ器物は、十三代目初期の傑作として世間の耳目を集め、色絵金木犀蜘蛛図茶壷と共に双璧として並べられることゝなった。後に其々は、とある大学付属博物館と、とある割烹旅館へ収められることゝなる。
これは、その二つの作が生まれた背景にある、一つの恋についての物語です。
これは、その二つの作が生まれた背景にある、一つの恋についての物語です。
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