第4章「昇格の話」まで

ここでの「ソロ冒険者」とは、固定パーティを組まないフリー活動のような意味合い。
ギルドのバイプレイヤーとして、時に器用に、時に泥臭く、時にゆるく立ち回るローグ(ならず者)の生き様がかっこいいです。

直接的なステータス(パラメータ)表示こそないものの、「スキルツリー」という概念(ゲームなどで登場するものと同じ)を作中人物が把握しているのは面食らいましたが、物語上の必然性はあります。
ゲームでいうところの「強敵に立ち向かって莫大な経験値を手に入れる」(ジャイアントキリング)の概念が、ハイリスクハイリターンな生き様として表現されているのは見事だと思いました。
報酬面での一攫千金のみならず、自己の成長につながるからという動機はゲーマーほど共感できますからね。

第4章「昇格の話」の結末で、主人公にはある転機が訪れます。今までの設定を楽しんで読んでいた人には青天の霹靂かも知れません。
作者様によるとここまでが「本編」のようなので、私はここで完結したものと判断して以降は読まないことにしました。
もちろん続きも楽しんでいる読者も多数だとは思いますが、一つの読書ガイドとして。

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