リアル中世風世界からゲームライク世界へ!

魔法などの存在がなさそうな、比較的リアルな中世ヨーロッパ風の世界の住人が、異世界のような迷宮都市に乗り込みます。迷宮には魔物が潜み、魔物を倒せば消滅して通貨になり、通貨を使えば(店主との交渉や在庫を気にすることなく)機械的に売買できる、まるでゲームのような世界に!

もっとも「ゲームのような世界」というのは読者が感じるイメージに過ぎず、主人公パリトは当然そんなものは知らないので、このような世界の不自然さ・奇妙さが彼の口を通して語られるわけです。そこに、現代日本人がそのような世界に転移するというありがちな設定とは違った味があります。

この設定については(概要などから期待していた内容とはやや異なったので)戸惑ったのですが、世界のルールに疑問を持ちながらも、冷静な判断力と戦闘力を駆使して着実に「攻略」していくのが見どころです。

当初の目的は達成されるのか、ジャンタール及びパリトのいた世界の正体は何なのか、物語の行方に目が離せません。

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