シンプルに"ソロ"で活動する冒険者の話

ただし、ソロといっても1人相撲が続くような話では決してありません。
ソロだからこそ臨機応変で臨時パーティを組むことも抵抗なく、ソロだから次々舞い込んでくる話に自己判断ですんなり乗ることができます。
1人で様々な依頼をこなしていく事に対する評価でどんどんと周りにキャラが集います。「ソロ」ですが孤独ではない。そんな不思議さも覚える作品です。

主人公のレニーは、冒険者といって想像するようなスタンダードにアツいキャラとは違います。
感情表現もこざっぱりしているし、熱血漢でもない。かといって陰気でもない。だからこそ他のキャラとの調和がものすごく自然に感じられるし、厳しい冒険者家業の現実の世界観もすんなりと受け止めることができるとても良いキャラクターです。
ときに力強さを見せながら、パッと見が女性に間違えられることもある容姿というのも彼の魅力だと思います。

初めはチートな能力も使わず進む硬派な物語を楽しめて、後々は成長する彼の力に頼もしさを感じながら読み進められるでしょう。
ぜひじっくり読んでいただきたい物語です。

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