概要
――こういう時わたしは「冒険者この野郎」と、強く思うのだ。
冒険者の集う街、法整自由都市ソクラテス・ポリス。
その地下や近郊にダンジョンを擁し、荒くれ者の冒険者もいれば魔物も湧くこの街だが、「犯罪を行えば天罰が下る」という「加護」の存在によって、比較的平和な日々が保たれていた。
しかし近頃、冒険者やその家族の失踪や蒸発が相次いでいて――
都市部にはそんな不穏な空気が漂っていたが、郊外の森に工房を構える錬精術士の少女エル・シィラには関係ないものと思われた。
引きこもりだからである。
あの日、――――が起こるまでは――――
――気が付くと、ダンジョンと思しき暗闇のなか。
ドロップアイテムと化した少女は、オネエ口調の獣人に拾われる。
求められるのは、窮地の闇を拭い去る、知恵という名の光。
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