さようなら
tetero
絵が好き
絵が描くのが好きだ、絵なら自分の醜い顔を見なくても済む。綺麗な世界を描ける。現実では、私以外の選ばれた人種が恋愛という甘ったるいヒューマンドラマを楽しんでいるのだ。それもそのはずだ。みんな私より綺麗だし、私には手の出しようのないかっこいい男がわんさか居るのだ。当然、なんのメリットもないような私に声を掛けてくれる男は居ない。
だけど、私はいけない恋をしてしまった。
バスケ部の2年のユウト君だ。クラスでもユウトは女子に囲まれて人気がある。当然私は教室の端の机からその姿を見るだけだ。
優しいなユウト君は、こんな私とは当然釣り合うわけがない。
あ、ユウトがこっちを見た。いや勘違いか。
いや、いかんいかん、私には絶対釣り合わない人種なんだから、忘れなきゃ。
「なーに見てんの?」
「うぉおおおお。ふぉいふぉい」急に親友のセナに肩に手を置かれてびっくりして変な声を出してしまった。
「さやか、まーたユウトの事見ていたでしょ」とセナに見透かされていた。「違うよ」とすぐばれるウソを反射的についてしまった。セナの前では全てお見通しだ。
(ユウトに変な声聞こえてしまったじゃん。)と私は悲しそうに小声で伝えると(ごめんごめん、さやかと一緒に帰りたくてさ、さやかユウトみているとぼーっとして自分の世界に入っちゃうから)とセナはそう教えてくれた。そういえば私は、帰る準備をしていてその時、ユウトが他の女の子に声を掛けられてる所を見ちゃってをそれずっと凝視して声かけている女全員ユウトに嫌われちゃえって念を掛けていたところだった。
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