失恋
俺は寝る前にベルトで首元を自分で締めた。苦しい。苦しすぎた。
苦しすぎてついベルトを緩めてしまった。代償として嘔吐が止まらなくなってトイレに駆け込んだ。どうやら失敗に終わったようだ。
親父が「大丈夫か。」と駆け込んだ。バケモノの癖に。
大丈夫。とごまかつつそそくさと寝室へ帰らせた。
「あんまり変なことするんじゃないぞ」と捨て台詞を吐いていたと思う。金稼ぎの材料が減ると困るだろうな。
おめーのせいでこうなってんだぞ。とぶちまけたいが、そんな事したってなんの解決にもならない。計画も台無しだ。
俺はもう一度寝室に戻り、今度はベルトを少し苦しいくらい首元を締めて横になった。
これでそのまま明日が来なければ良いなぁ。
アラームが鳴った。空も明るい。淡い期待を裏切り朝がやってきた。今日も出勤だ。ふと涙が止まらなくなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます