ままならない思いは、こんなにも苦しい。全ては真実の愛のため。

縦読み推奨というだけあって、読み応えがとにかくすごいです。ただ、愛と呪いをテーマとするだけあって内容が重く、その表現力の高さも相まって序盤は本当に自分まで苦しくなってくる錯覚を覚えてしまいそうなほどでした。十話、十一話まで読み進めることで、ようやく少し救われたという思いが出てきます。この反動は少し癖になりそうです。

この話をターニングポイントとして、呪いの謎も少しずつ明らかになってきそうで、これ以降に周辺の人物も動き出し、物語が一気に進みそうな印象になっています。心の機微を感じるだけでなく、呪いの謎を追うというサスペンス的な色もここではっきりと出てきます。

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