ベランダ園芸家12カ月!

『長い長いお医者さんの話』で有名なカレル チャペックが『園芸家12カ月』というエッセイを書いていることをご存知だろうか。家庭で植物を育てたことがある人なら、おおいに同意するであろう草花たちのとの付き合いの難しさがユーモアたっぷりに書いてある。

藍条森也氏の『我が家のベランダ菜園物語』は、さながら『園芸家12カ月』ベランダ版である。野菜中心なので、食べるところまであるのも楽しい。苗の育ちの遅さにハラハラしたり、実が付いたり付かなかったりの謎に首を傾げたり、収穫したての野菜たちに舌鼓を打ったり……。

野菜を育てたことのある人なら「わかる、わかる!」とヘッドバンギングのように頷いてしまうだろう。そうでない人でも、採れたて野菜の美味しそうな記述に「ちょっと育てみようかな」と興味を持つこと間違いなしだ。

まだ四月、今のうちに読んで、今年の夏に向けてベランダで野菜を育てる楽しさをぜひ知って欲しい。