阿南の化猫ばなし

とにかく、文章が秀逸。
お国言葉の妙味、心地よいリズムに、みなさん、酔いしれてください。
あと、言及しておきたいのは、説明パートから、描写パートへの切り替えの巧みさ。とても参考になる。

私が主催した自主企画への参加作品だが、この作品に出会えただけで、企画を立ててよかったと思った。

「阿南の化猫ばなし」は、ただの高校野球物語とは一線を画す、心温まるファンタジックな作品やで。徳島県立阿南加茂高校野球部の化猫たちが、甲子園を目指して奮闘する姿を描いているんやけど、その中には友情、努力、そして何よりもチームの結束力が深く根差してるの。

この物語の魅力は、ただの野球試合の勝敗にとどまらず、登場するキャラクターたちの個性や彼らが抱える葛藤、そして彼らが成長していく過程にあるんや。特に、エース投手の三毛や、キャプテンのハチワレなど、各キャラクターにはそれぞれ背景があり、彼らの行動一つ一つには深い意味が込められてる。

野栗さんの独特な筆致で描かれるこの物語は、読み進めるうちに、徐…続きを読む

書き出し、めっちゃ面白くて、昔エセ関西弁注意されたのにでてもうたわ

　落語のように話してが物語を三人称で語り出します。方便やちょっとしたセリフの猫要素がそのような空気を醸し出しています。

　野球のシーンは文字数を存分に使い、高クオリティで、世界観も相まって読んでいて飽きません。

　新感覚でしっかりまとまったお話。ぜひ読んでみてください。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（72文字）

昔話のような口調で語られる、化け猫たちの青春。

化け狐が出てきたあたりから笑いが止まりませんでした。

寄ってらっしゃい見てらっしゃい。

熱い暑い猫たちの闘いが、あなたの心をくすぐります。