概要
私は善行を成し遂げたのだ。お月様も、私を見咎めはなさらないだろう。
警察官になって六年目である木場隆史は、童顔にして低身長、おまけに軽佻浮薄な性格という刑事らしからぬ特性を兼ね揃えていた。
そんな木場は、今年度から晴れて捜査一課に配属され、有名実業家の死亡事件を担当することになった。被害者の名は雨宮宗一郎。彼は僻地にある崖の上に屋敷を構え、多数の使用人を召し抱えながら家族と共同生活を送っていたのだが、その崖から海に転落したのだ。雨宮は五年前から車椅子生活を送っており、一人での外出は困難。これは単なる事故か、それとも殺人か?
初っ端から重大事件を担当することになり舞い上がる木場。そんな彼のお目付役として任命されたのが、勤続三十年のベテラン刑事、ガマ警部こと蒲田次郎である。署内でも鬼刑事として有名な彼は、現場で浮き足立つ木場に容赦なく叱責の言葉を浴びせか
そんな木場は、今年度から晴れて捜査一課に配属され、有名実業家の死亡事件を担当することになった。被害者の名は雨宮宗一郎。彼は僻地にある崖の上に屋敷を構え、多数の使用人を召し抱えながら家族と共同生活を送っていたのだが、その崖から海に転落したのだ。雨宮は五年前から車椅子生活を送っており、一人での外出は困難。これは単なる事故か、それとも殺人か?
初っ端から重大事件を担当することになり舞い上がる木場。そんな彼のお目付役として任命されたのが、勤続三十年のベテラン刑事、ガマ警部こと蒲田次郎である。署内でも鬼刑事として有名な彼は、現場で浮き足立つ木場に容赦なく叱責の言葉を浴びせか
私が小説の執筆を始めた動機、作品が生まれるまでの過程、執筆の際に心掛けていることなどをお話します!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!推理・エンタメショー!
崖の上の豪華な屋敷。裕福ながらも閉鎖的な家族。そこで起こった屋敷の主人の死!
容疑者は皆、クセが強い者ばかり。その主張も、どこまで信じていいものやら……。
こうして並べると、まさに王道ミステリー。ドキドキします。
さぁ、謎を解く主人公はなんと……純朴すぎる刑事さんでした!
彼の純朴っぷりはもう、儚げで美しい容疑者にドキドキしたり、幽霊にビクビクしたりという有様です。
かわいらしいというか、素直なんですよね、彼。
……刑事としては、頼りないんですが。
それは、主人公:木場刑事とコンビを組んでいる先輩:ガマ警部も同様に思っているようで。ガマ警部は彼の言動にため息ばかり。
さて、この二人。…続きを読む