そして世界は続いていく

ここ三年ほどに間に人々が感じていた終末感のようなものを、見事に切り取った作品であるように感じました。
もし「僕」が最後に歩道へ戻らなければ、その時点で彼の「世界」は終わっていた。そこに、紙一重で今の世界に生き残っている我々自身の姿を重ねてやみません。

世界は未だに続いていて、私達もまだ生きていますが、その裏ではいくつもの「世界」が終わっている。
そんな事実を突きつけるような「幽霊」の存在がまた、ピリリと一つまみのスパイスの様に心に刺激を与えてくれました。

素敵な掌編でした。