その眼が開かれる時、真実へと至る推理が始まる。

主人公は記憶喪失の青年、蒼起。
彼は、魔眼を持つ少女の凍、瀬月らと共に足桐医院で暮らしているが、ある日、警視庁に務める警部である八重霧に頼まれ、蒼起と凍はある高級レストランを訪れる。
そこで起こった事件をきっかけに、二人は「夢占いの館」と呼ばれる山奥の洋館へと招待された。
眠っている間に覗き見るという夢占いを行っている最中に起こった密室殺人事件により、凍は容疑者として疑われてしまう。
何故殺人は行われなければならなかったのか。
その眼が開かれる時、真実へと至る推理は始まります。

不穏な空気感が漂いながらも語り部の青年の静かな語り口が心地よく、気がついた時には夢中になって読み進めてしまいます。
登場人物も個性豊かで、それぞれの関係性にも目を惹かれます。
話の真相に辿り着いた時、考えさせられる二重の意味には、何度もなるほどと思わされました。
本格的なミステリーと魔眼を組み合わせてあり、ミステリーに慣れていない方も楽しめる、おすすめのお話です!

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