埋もれたままでは勿体なさすぎる素晴らしいファンタジー

全67話完結済み、読了してのレビューです。

とにかく言えることは、こんな良作、埋もれたままではあまりに悲しすぎる、です。
読まないともったいなさすぎます。
もちろん主流の要素はありませんし、その面ではデメリットでしょうが、読めばすぐに引き込まれるのも間違いありません。

奴隷の少女メルと旅の剣士アスターが出会ったところから物語が始まります。
怖ろしくも美しい世界、人を食う亡者、それらを葬送するための魂送り、この舞台を見ただけでも読まずにはいられません。

本作はメルとアスター、この二人を中心に展開しますが、旅の途上で出てくる様々なキャラも魅力に溢れています。
色々と隠された謎もあって、それが一つずつ解き明かされるごとに二人の絆もまた深まっていきます。

これはファンタジーでありながら冒険小説でもあり、さらには二人の成長譚でもあります。

上述したようにテンプレ的要素はありませんが、美しくも恐ろしい舞台、魅力あふれるキャラ、そして読みやすく紡がれた文章とその描写力、どれをとっても一級品間違いなしの本作です。

必読です。この週末にぜひ触れてみてください。

なお、あらすじにはコンテスト募集のため、ネタバレ部分があります。もちろん直接目に入らないよう工夫されていますが、くれぐれも注意してください。

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