ああ、この体験が『山月記』の描写に活きるのか

題名は『虎狩』ですが朝鮮で過していた中学時代のエッセイで、中島氏の学友、趙君との思い出です。

話の主体は、当時の朝鮮人の同級生が置かれた微妙な立場や、学内での上下関係における理不尽さなどが占めているので『虎狩りに連れていってもらう』までが長いです。
「おいおい、虎狩りはいつになったら始まるの」と思わないでもないですが、日本で暮らしていたらまず体験しない話です。
この体験が後の『山月記』の描写に繋がったんですね。

『終りを全うしない相』という言葉が、いまいちわからなかったです。
あまりいい意味ではなさそうだな。