己を殺し仁なすべきと言う一方、保身を最上とする傾向が師の言説に感じられ

孔子に師事し、終生忠誠を誓った弟子、子路についてのお話です。
孔子が仕官先を求めて諸国を移動してる中間までは、ロードムービーを観ているような描写でした。(『イージー・ライダー』みたいな)

子路が大成して衛国の相談役を勤めるようになった後半で、生来の気質(他者の思惑、いわゆる空気を読まずに真っ直ぐぶつかってしまうところ)によって命を落としてしまうことを孔子は既に予感していたのが、寂しくなります。

子路の欠点を何度も注意していたけど、「これは直らないだろう。そしてそれが彼の魅力でもある」と弟子の未熟さを含めて孔子は愛していました。