概要
あるOLの現状と愚痴
自分がただ解けていく凍土だとしたら、谷さんは2000頭のトナカイと一人の少年を死に至らしめる細菌である。解凍されて細菌として細菌の活動をしただけ、というわけで、良いも悪いもない。
あらゆる土壌に存在する。目に見えない驚異として恐れるのは人間の勝手であって、細菌は細菌としているだけである。谷さんも谷さんとしているだけである。
あらゆる土壌に存在する。目に見えない驚異として恐れるのは人間の勝手であって、細菌は細菌としているだけである。谷さんも谷さんとしているだけである。
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!永久凍土のような心の中には、強い毒性が潜んでいます。
契約社員の玉木による、職場の現状を綴った物語です。
現代OLの内心で抱えている不満がとても伝わってきて、そこが見どころだと思います。
働く女性には、分かると共感頂けると思います。
玉木は、心の中では愚痴を言うのですが、批判的な感情は全てマスクの下で隠されています。
現代社会を生き抜く処世術。
人の内面は見えない、見えているのは氷山の一角といったような感じを受けます。
この小説では氷山の下に潜む、OLの内面がとても描かれていて、共感しました。
物語は、永久凍土になぞらえて進展していきます。
永久凍土の下には、毒性の強い細菌が隠されているように、徐々に玉木が周りのストレスから溶かされて…続きを読む