霊や命や想いに囲まれ生かされている。それを感じる上質な短編集

優しさと切なさを感じる上質、上品な短編集です。

不思議な話を、大人なお兄さんが聞かせてくれるような語りで安心でき、それゆえに、特有の生々しさをもって響いてきます。

その落ち着いた語り、生々しさに、本当に視える人なのでは、と思ってしまい、いっそ背筋が寒くなります。

そしてそれらの恐怖は、霊や命や想いの力に対する畏怖なのだと知ります。
見えない存在たちのとなりで生かされているのだと。

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