欠落した男

　平凡にくらす平凡な男、王進賢（おうしんけん）。おだやかで人当たりがいい彼は、良心だけが欠けている。大陸南方の役所で、つまらない仕事をし、退屈していた。ひょんなことから罪人への残虐な刑罰を執行させられ、『趣味』に目覚めてしまう。

　一方、農村で農民に鞭打つ、小狡くがめつい男、王十戌（おうじゅうい）。蒸発した領主の息子を捜索せよと命じられる。お供とともに街へ足を運んだ彼は、紆余曲折の末、肉屋にたどりつく。そこで見たのは……。




【その他】

　約9000字の短編。

　こちらの長編作品の番外編です。本作は独立した短編のため、本編を読まなくても大体内容がわかるようになっています。↓

李夜伝
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