ひと夏、かけがえのない青春のきらめき

「くらげになりたい」とは、本作に登場する少女の呟く印象的な言葉です。
日常に嫌気がさしていた主人公は、彼女との出会いによって変わっていきます。彼女もまた。

主人公と少女、友人たちの織り成す、輝かんばかりの美しい友情の物語は、得がたい青春のきらめきに溢れています。
そしてある秘密が明らかになった時に、物語は急速に切ないものへと方向を変えていきます。

ひと夏、彼らとともに過ごした気持ちになり、あちらこちらで笑い、そして涙して。
最後に胸に残る切なさと、温かさには、たまらないものがあります。
素晴らしい作品、多くの方に読まれますように。

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