人にはもう到底住むことのできない、灼熱の星になった地球で、ロボットはりんごを作り続けます。
私たちの知るりんごと似ていて少し違う、黄金のりんごを。
彼がいくらりんごを作ったところで、世界は変わりようもありません。
人はいよいよいなくなり、動物や植物も死に絶えていきます。
残された機械の彼らも、やがて……。
終わりへと向かう世界で紡がれた、ささやかな物語。その顛末は、きっとそれぞれの心の中にあるのでしょう。
もの寂しいような、切ないような。でもそれだけではない柔らかな終わりの物語。
とても素敵なお話です。