どれだけ年月が経とうと、どれだけ姿が変わろうと、恋だけは変わらずに

作者の沖田ねてるさんが今回魅せる短編は、地球同期軌道上にある宇宙船内部の一幕を描いたスペースオペラ。
残された者達と帰ってきた者達が火花散らす戦争の終わり間近、銃を手に宇宙船に侵入した主人公は敵である幼馴染と交戦する。
どこまでも広がりそうなSFの設定にワクワクしますが、今回重要なのはそこではなく主人公と幼馴染の会話こそが今作のメイン。
戦いの後に幼馴染が語る本当の気持ち、何も知らなかった幼いころの二人にはもう戻れず、互いの立場が現実を突きつける。読了後にしんとした哀愁が込み上げてきました。
短いお話の中でしっかりと練られた二人の恋心とその結末に読者は何を思うのか……是非とも読んで想像を膨らませて欲しいです。

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