読了後、タイトルが別の意味に思えてきます

乾優子は婚約者である具志谷哉朗への逆らいを許されていない。それは両家に大きな上下関係があり、乾家は具志谷家に忠誠を誓わされているからだ。
自らの振る舞いにより身を崩した哉朗は、腹いせに優子に肉体関係を迫る。だが、哉朗の言いなりになるべきはずの優子はその命令を断固としてはねのける。

犬馬の心とは、君主に忠義を尽くす心のこと。

忠誠心を当たり前と捉える主君はどうなるのか。
本当の意味で彼女が犬馬の心を持っている相手とは。

ラストの一文までしっかりと目を逸らさずに読んで頂きたい短編です。

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