予定調和から外れ、その日、雨が降った。

ドーム型都市を舞台に、男女の微妙な距離感を表現した秀作。すべての気象現象が管理されているのにも関わらず、この日、予想外の雨が降る。この展開だけでも面白く、この雨が何なのかということが読者をぐいぐい導く内容になっています。しかしながらそれはお話を駆動させる導線でしかないというのも上手さが光る作品です。雨上がりの日に読みたい一作ですね。