シルクロード………。西域と中国を過去、結んだ商業の道。
あそこらへんを舞台にした異世界ファンタジー✕任侠モノです。
ドワーフとかコボルトとかがでてくる世界観でありながら、主人公、六道(りくどう)がものすごーく任侠なヒーローです。
悪人許すまじ。
悪者に虐げられている罪がない人たちを見かけたら、けっして素通りはできません。
悪に食い物にされ涙を流し、助けを求める声を、けっして聞き逃したりしません。
六道は気が使えて、とても強いです。
しかし、悪人に立ち向かう時はいつも一人。
己の磨き上げた武の技量だけが頼りです。
強い。
強い!
悪人をなぎたおし、悪を許さない啖呵をきる姿は、痺れるほどかっこいいです。
それでいて、美女には弱いです。
大人の男で、人にはそれぞれの言い分がある、という事もわかっています。
六道の戦い方は、強くて、読んでてワクワクするものでありながら、一方で泥臭く、自傷もいといません。
(この悪人につらい目にあわされた人々が味わった苦しみを思えば、これくらい屁でもねえ。)
そう思ってしまうのが六道という男です。
きっと、読んだら、六道の魅力に、あなたもはまってしまうはず。
おすすめですよ!
ぜひ、ご一読を。
侠客・六道。強者に無敵ながら、困った者には無償で手を貸す男。彼は行く先々で、破滅寸前の人々を救う。
そんな厚い義侠心を持つ六道には、じつは人知れず心に抱える辛い過去がある。それが原因で、彼は孤独な日々を送っていた。
しかし、救った人々との交流のなかで、六道は再び人との絆を取り戻し始める。
このレビューを書いている人は、中国ドラマが大好きです。
なので、そっち方面の知識を使って、本作を紹介します。
武侠ドラマや武侠小説が好きな中国エンタメ好きさんは、ぜったいに読んだほうがいい!
氣功など武侠らしさ満載の用語がたくさん出てきて、主人公もすごく義侠心のある人物で、武侠っぽさを浴びるほど味わえる貴重な良作です☆
それに「西洋系の異世界ファンタジーしか読んだことない」と言う人にも臆せず読んでみてほしい!
登場人物はコボルト、ドワーフ、エルフなど。西洋ファンタジーでもよく見かける種族ばかりで、中国風な世界観がわからなくても、するっと世界観にひたれると思います☆
いつも読んでるのとは少しだけ違う話が読みたいなら、本作を試してみて!
舞台はスーリ九ヶ国。大陸中央部の乾燥地帯に広がる、東西南北を縦横に結ぶ交易路の一大中継地。金と武力があれば法も善悪も覆る“剣と無法の世界”を、人情味あふれる侠客、六道が旅していく物語です。
異世界ファンタジーと時代劇の要素が見事に調和しています。
主人公の六道は、情に厚く正義を貫く侠客で、異種族との出会いや戦いを経ていきます。
異国情緒あふれる風景描写と、ドワーフやエルフなどの異種族が共存する世界観に独自色が強く、隅々までこだわられていてとても面白いです。徳に、異世界の緻密な設定や、用語の語感の良さと、主人公六道のキャラクターがすごく魅力的です!
古代中東やモンゴル系などをおり混ぜた、深みのある練られた世界観に、ゴブリンやドワーフといった人型の異種族が人間と共存しています。種族ごとに考え方や価値観の相違はあるものの、みな人並の知性や理性があり、見た目以外は人間といっても差し支えないほどに世界にとけ込んでおります。
雰囲気はタイトルの無法とある通り、殺伐としており金と暴力が全てです。どこか時代劇の様子も感じさせられます。そんな試される世界において、主人公は損得勘定なしに弱きを助け強きをくじきます。
主人公の前に立ちはだかる敵も、単なるやられ役ではなくしっかり有能です。ボスの腹心に至るまでじっくりとキャラが練られており、読んでいるうちに彼らの息伝いを感じられることでしょう。
総じて、地に足の着いたファンタジーを求める方に強くオススメできる作品となっております。
この作品が埋もれているのは本当にもったいないです。読めばもっと評価されるべきと思うのは、きっと私だけではないでしょう。