ノームが織り成す、一風変わったSFファンタジー風エッセイ

語り手はとんがり帽子がトレードマークの小人・ノーム。
よく英国風のお庭でとんがり帽子の小人の置物を見かけることがあるのではないでしょうか。そう、この物語の主人公は、あのファンタジー世界の生物のノームです。
登場するキャラクターもファンタジーな生き物が満載で、世界観もSFチックで私たちの世界とはどこか異なった雰囲気。
けれど、エッセイで取り上げるのは、私たちの暮らしでもよく目にする馴染みのある話題だったりします。
たとえば同僚が悪口を始めてしまったら聞き手の自分はどんな反応をしたらいいんだろうとか、なんとなく車の調子がおかしい気がする…と思っても周りには「気のせいでしょ?」とあしらわれる…とか。
そういった些細な、けれどどこかで誰かがきっと感じているような事柄。それらをこのエッセイではノームの目線を通し、言葉遊びも交えて面白おかしく切り取っています。

白黒の挿絵が挟まった、海外の児童書のような雰囲気満載の、不可思議な生き物たちが織り成す一風変わったSFファンタジー風エッセイ。
1話が短くサクッと読めて、しっかり世界にひたれるおすすめの1作です。

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