笑みがこぼれる

 めげない召喚師の物語は、どこを選んでも同じ笑みが浮かびます。

 失敗ばかりで凹む事も数多く、その点では笑ってしまう様な事も多いのですが、常に前を向けるところには笑っていた顔は、それとは違う暖かな笑みになっていそう…そう感じる物語です。

 非常に失礼ないい方にもなってしまいますが、読後、私は作中でジルの肩書きがどれだけの地位を示していたのか、またジルは世間でどういう才能を持ち、どういう能力を持っていると評価されているのか、そういう点を全て覚えていません。

 それはジルの行動にこそ惹かれ、そこに魅力を感じずにはいられなかったからです。

 才能も肩書きも能力も、それらを超越できる人間的な魅力が、この物語は描いています。

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